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課題解決『設備投資、運用面においてTCOの削減』

はじめに

昨今、機器メーカ、データベース提供会社によるミドルウェア商品のリリースが目を引く。
各企業は設備投資、運用面においてTCO削減の重要課題の解決方の一つに、ミドルウェアの導入が必要になってきた。

課題の背景
製造業では、製品価格の下落、製品サイクルの短期化、急変する生産量変動への対応をしなければならず、装置に対しては生産にかかる全てのコストの削減が望まれる。また、設備・装置が複雑化、大規模化しており、それに伴い制御データや生産管理データが膨大化している。そのため、生産設備とし大容量データ処理を高速に行う必要性がある。

課題解決策方法
①開発については、開発環境の効率化により装置開発コスト削減を図る。
②生産については、装置・設備の高性能化によるタクトタイム短縮と大容量データ処理による品質向上、柔軟なシステム構築は、生産コストの削減を可能にする。
③保守については、ハードウェア共通化による保守用部品の削減、モニタ・バックアップによりダウンタイム短縮が出来る。

従来システム構築の特長
現場機器、ネットワーク、アプリケーション、データベースなどの連携した情報化システム構築には、ハードウェア、ソフトウェア、インタフェース、アプリケーションに熟知した熟練の技が必要だった。

バブル崩壊後のシステム構築の特長
システム運営者にとって、TCO削減、2007年問題、2010年問題などの解決策としてミドルウェアの存在は、システム開発の期間短縮、Webブラウザ上のリンクから、アプリケーションを直接起動できる機能など、プロジェクトの全てのフェーズ、及び管理を簡単に行うことが出来るソフトウェア・プラットフォーム採用は重要である。

ミドルウェア(Middleware)とは
OSと各種システム固有の処理を行うアプリイケーションソフトの間に入り、アプリケーションが要求する様々な処理の代換えとOSへ依頼する各種手順・手続きを行う中間的なソフトウェアのことである。

ミドルウェアの歴史
ダウンサイジングによる旧来システムの置き換え需要が生まれた1980年代半ば以降に、メインフレームと新しいアプリケーションや、そのアプリが動作する汎用サーバとを連携させる際の共通基盤的なソフトウェアに付けられた。

代表的なミドルウェア

1)製造現場TCO削減を具現化するミドルウェア:IQ Platform

共通プラットフォーム化
各種コントローラ、ならびにエンジニアリング環境を同一プラットフォーム上に置き、情報管理を有機的に接続することで、TCO削減に必要な機能、性能の向上、情報伝達効率化をはかる。

柔軟なシステム構築
上位情報システムと生産現場をプログラムレスで連携するMESインタフェース、各種コントローラ、HMI、シーケンサ、モーションコントローラの組合せに加え、ライン向けCNC、ロボットコントローラを装着することができる。

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システム統合のための高速データ交換
マルチCPU間高速基本ベースユニットでは、最大4台のCPUで従来比8倍の一定周期で高速なデータ交換を実現している。同時にCPU間の共有メモリ容量を従来の3.5倍の14キロワードに拡張した。最適なデータスループットを実現。

エンジニアリング環境
ミドルウェア対応エンジニアリング環境は、2つの特長によってTCO削減に貢献する。
①従来機器ごとに独立していた開発環境の連携を強化。
②全ての開発フェーズで設計情報を共有。

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導入事例 Ⅰ(自動車工場の効果)
①高速制御によるタクトタイムの短縮に加え、エンジン加工においてミドルウェア対応NCを使用すると、エンジン組立ラインや車体生産ラインで使用されるシーケンサ、モーションコントローラと機器が共通化できるため、ライン立ち上げの短縮、予備品を削減することが出来る。
②機器の共通化とエンジニアリング環境の連携強化により、保守のトレーニングにかける時間が削減できる。

導入事例 Ⅱ(フラットパネルディスプレイの生産ラインの効果)
①コントローラの高速化によるタクトタイム短縮
②エンジアリング効率化による立上げ期間短縮
③高速・大容量ネットワークへの対応によるリアルタイムデータ共有

2)物流、作業指示、オーダ端末の自動化システム構築:ACMミドルウェア

ミドルウェアの特長:
① 複数の情報端末をネットワーク接続してシステムを構築する上で、端末側の通信プロセスと、アプリケーションサーバ側の通信DLLは、ミドルウェア機能の一部なので、通信は、既に確立されたものとして利用できる。
② システム構築は、ミドルウェア上のビジネスロジックと、情報端末上のGUI画面プロセスを作成するだけ済む。
③ サーバ、クライアントシステム構築が容易で、Webコンテンツを用いた、ブラウザ機能、
フラッシュ機能もあり、情報系と現場の距離を著しく近くしている。
④ 国産CPU SH-4Aシリーズ上で走るLinux、ITRON OSアプリケーションでは特に親和性がよい。

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アプリケーション開発:
①ACMを使用したアプリケーション開発は、アプリケーションサーバ側のビジネスロジックの開発は、VisualStudio.net環境、C#で開発する。Windowsでの標準開発環境ですので、広く受け入れられ易い開発環境である。
②情報端末側の画面プログラムの開発は、WideStudioにて行う。PC(Linux)上に構築できるVisualなツールである。

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3)RFIDシステム構築支援ミドルウェア:RFIDAnywhere

ミドルウェアの特長:
①既存の物流システムに、RFIDを使い自動化されたSCMに再構築する際に発生する、異なったハード、ソフトウェアインターフェース、規格を意識しないで開発・デプロイメントを含むRFIDシステムプロジェクトの全てのフェーズ、及び管理を簡単に行うことが出来るソフトウェア・プラットフォームである。
②ミドルウェアのタグの規格やリーダのプロトコルの違いは、コントローラ機能を使用すれば、プロトコルに左右されずに、同じ方法でタグの情報を使用する事が可能。
③A社のデバイスとB社のデバイスでは、アプリケーションから制御するコマンド、引数、及び返り値等が違う。 この違いをカバーするハードウェア・コネクタ機能がある。

4)RFID統合システム:Sensor Edge Server
ミドルウェアの特長:
①RFIDシステムのデータフローにおけるRFIDの情報を「捕獲」して、信頼性高く「管理」し、経営に有効な情報に「分析」し、ユーザビリティ高く「アクセス」するための全ての機能ミドルウェアである。
②データベースを含む上位のシステムが完成しているアプリケーションにおいて、RFIDシステム構築のインプリコストを低減と信頼性、拡張性を兼ね備えたRFIDシステムを構築可能。

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【記事】株式会社エフエイオープン
【顧問】藤平 實(ふじひらみのる)